15年くらい前に、シャネルの香水か何かの新作発表の取材で訪れた、パリ・バンドーム広場にあるホテル・リッツ。
ココが生前使っていた部屋をそのまま再現するという趣向だったのですが、とある化粧品会社さんがメインスポンサーの番組だったので、室内にディスプレーされていた化粧品類や肝心の「香水」も撮影(というよりはOAが)NG。
コンテンツ的にはどうなの?っていう感じで取材していたのですが、個人的には再現(部屋は一緒)とはいえ、去年から立て続けに公開されているシャネルものの映画を観る度に、その場にいれたことを嬉しく思い出します。
もちろん、これはカンボンの有名な鏡の階段を登ったところにある、ココのアトリエにしても同じ事です。
それはさておき、今回はデザイナーとしての地位を確立してからのココとロシアの作曲家イーゴリ・ストラヴィンスキーとのお話。
物語は1913年に彼の初期の三部作としても名高い、「火の鳥」、「ペトルーシュカ」に続く「春の祭典」がシャンゼリゼ劇場で初演されたところから始まります...
多少の過剰演出はあるかもしれませんが、この革新的な音楽に対して観客が反応するシーンを観て思ったのは、決してフランス人の国民性だけではなく、当時の人たちの芸術に対して真摯に向き合っていた姿勢。
1913年といえば、大正2年。
洋の東西を問わず、今と違って様々なものが溢れかえっていない時代です。
だからこそ、一つひとつの作品やアーティストを真摯に受け止め、、そして丁寧に育て上げていく環境があったのだと改めて感じた、印象的なシーンでした。
劇中ずっと気になっていた事が2つ。
1つはココが所有する別荘に置いてあった、スタンウェーのグランドピアノ。
あんなロゴのやつを見たことがなかったので、とにかく弾くシーンは釘付け。次は絶対にスタンウェーのピアノを置ける家を建てるぞと心に誓いながら観てましたもん(笑)
そしてもう1つはストラヴィンスキー役のマッツ・ミケルセン。
もうとにかく僕には「平 幹二朗」にしか見えなくって...で、おまけに帰ってから調べたら、「007・カジノロワイヤル」のあの悪役の人だと知ってビックリ。演技の幅というか、表情にも幅があるもんなんだと改めて実感。
★★★★★
平日の昼間とはいえ結構混んでいたので、劇場に問い合わせてから足を運んだ方が良さそうです。
個人的には今までのココの中で、(本を読んでいる時の)想像に一番近かったアナ・ムグラリスが好印象でした♪
Some time before I opined that was not easy to get good data online, however, I strived to order paper writing and received good issues.